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【プレスリリース】心疾患発症メカニズムの解明に向けた研究が前進

スーパーコンピュータ「富岳」のシステム全系規模で心臓シミュレーションに成功
~ 心筋症の発生機序を解明可能であることが実証 ~

ジャパンメディカルデバイス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:岡野貴史、以下JMD)は、2021年4月1日より、文部科学省スーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラムの一課題である「マルチスケール心臓シミュレータと大規模臨床データの革新的統合による心不全パンデミックの克服」(代表研究機関:株式会社UT-Heart研究所)にメンバー参画しております。

http://ut-heart.com/Fugaku/index.html

当社CTO千葉らがUT-Heart研究所と共に進めている「富岳」による超大規模の心臓シミュレーションの研究において、システム全系規模(約591万コア、「京」の約8.9倍規模)を利用した約13時間に及ぶ実行実験に成功しました。

システム全系の1/2規模で実施した前回は、左心室のみを再現していましたが、今回は右心室も加え、計算モデルのサイズを1.5倍にすることで、より心臓の動きを忠実に再現し、研究の精度を向上しました。

これまでの研究により、アミノ酸の変異による拡張型心筋症と肥大型心筋症の臨床症状の特徴を再現できる可能性が示され、発症メカニズムの解明に向けた研究をさらに加速しました。

当社は、今後も医工連携を追求する心臓シミュレータを研究開発された先生方と共に、UT-Heart研究所や他の協力機関と一体となって本研究に従事し、本研究の成功に向けて尽力いたします。

当社は、本研究を通じて、心不全患者の早期発見や治療に貢献し、全人類のQOL(Quality Of Life)向上に寄与します。

謝辞

本研究は、文部科学省「富岳」成果創出加速プログラム「マルチスケール心臓シミュレータと大規模臨床データの革新的統合による心不全パンデミックの克服」(JPMXP1020200202)の一環として実施されたものです。また、本研究の一部は、スーパーコンピュータ「富岳」の計算資源の提供を受け、実施しました(課題番号:hp210180)。

研究者

千葉 修一(ちば しゅういち)
ジャパンメディカルデバイス株式会社 執行役員兼CTO
1973年、神戸生まれ。計算機科学、ソフトウェア工学をバックグラウンドとしたエンジニア。本研究では、心臓シミュレーションの超並列化/高速化を中心としたプログラム開発とシミュレーション実行を担当。前職となる富士通時代は、スーパーコンピュータ「京」のソフトウェア開発に従事、「富岳」ではソフトウェアの開発責任者としてフラッグシップ2020プロジェクトに参画し、「富岳」のプログラミング環境(コンパイラ、ライブラリなど)の構築を牽引。

南 一生(みなみ かずお)
ジャパンメディカルデバイス株式会社 テクノロジーアセットディレクター
計算科学、計算機科学をバックグラウンドとしたエンジニア。本研究では、心臓シミュレーションの高速化を中心としたプログラム開発を担当。前職となる理化学研究所では、計算科学研究機構・計算科学研究センターのソフトウェア技術チームヘッド・チューニング技術ユニットリーダーとして「京」の運用および、2014年よりフラッグシップ2020プロジェクトにて「富岳」のアプリケーション開発を牽引。

ジャパンメディカルデバイス(JMD)について

社名:ジャパンメディカルデバイス株式会社(Japan Medical Device Corporation)
設立:2020年(令和2年)11月16日
資本金:2,100万円(2021年1月7日現在)
所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田7-22-17 TOCビル
代表者:岡野 貴史(代表取締役社長兼CEO)
事業内容:心臓シミュレータ(UT-Heart)を活用した新たな医療機器コンピュータシミュレーションサービスの研究開発

関連ページ

PIA株式会社  https://www.pia-corp.co.jp/
株式会社UT-Heart研究所  http://ut-heart.com/jp/index.html

【本件リリースに関するお問い合わせ先】
ジャパンメディカルデバイス株式会社 担当:千葉 修一(ちば しゅういち)
MAIL:contact@jmd-corp.com

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